研究課題/領域番号 |
18K05774
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
四ツ倉 典滋 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (60312344)
|
研究分担者 |
吉田 雅範 地方独立行政法人青森県産業技術センター, 水産部門, 部長 (90557951)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | コンブ養殖 / 成熟誘導 / 種苗生産 / コンブ / 成熟制御 |
研究成果の概要 |
Saccharina japonicaの天然採取胞子体および培養育成胞子体について短日光周期条件による成熟誘導を施したところ、概ね開始から3週間後までには子嚢斑の形成が始まり、5週間後にはおもて面の0.4-16.8%、うら面の23.2-41.1%に広がり、最も形成割合が高いうら面基部においては23.2-59.5%を占めた。子嚢斑の形成は、先端部未切断個体では基部や中部から、先端部の切断個体では先端部から始まった。放出された遊走子の発芽体は養殖種苗として順調に生長したことから、葉状胞子体の成熟誘導による種苗生産は養殖現場で実施可能なスケールであり、天然環境に左右されない安定的な方法と考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然個体を養殖母藻として利用する日本のS.japonicaの葉状体の成熟誘導については、これまで幼体を材料にして子嚢斑形成が観察されているにすぎず、成熟の詳細や遊走子の放出は報告されていない。本課題では成体を用いて定量的に成熟過程を明らかにすることができたことは学術的な成果である。一方、和食に欠かせない本種の天然漁獲量の減少が深刻化するなかで、現状、増産が期待される養殖のための母藻確保は必ずしも容易ではなく、成熟時期の不安定さによる定期的な種苗生産も保証されていない。今回、天然成熟個体に依存することなく早期に種苗が安定生産できる見通しが得られ、成果の産業現場での活用が期待される。
|