研究課題
基盤研究(C)
本研究では、実質的な性決定因子がエストロゲンであることが分かったカンパチを用いて、エストロゲンが駆動する初期性分化メカニズムを解明することを目的とした。組織観察および多検体mRNA-seq解析の結果、初期性分化が始まる時期を1週間程度の期間まで狭めることに成功した。また、多検体mRNA-seqデータを用いた発現変動遺伝子解析により、初期性分化に重要だと思われる複数の遺伝子を同定することに成功した。
我々はこれまでに、エストロゲンが性を直接決定できることが明らかにした。一方、なぜエストロゲンが性を決める(すなわち生殖腺の運命を決定する)ことができるのかは、依然として明らかになっていない。本研究ではその原因が、性決定期が分子レベルで特定されていないことにあると考え、性的に未分化な時期から性が確実に決まっている時期まで、生殖腺の遺伝子発現変化を経時的に観察することを試みた。その結果、分子的な性分化が始まる時期を1週間程度まで狭めること、その時期の発現変動遺伝子を複数同定すること、に成功した。これらの遺伝子を詳細に解析すれば、エストロゲンによる性分化メカニズムの一端が明らかになると期待される。
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