研究課題/領域番号 |
18K05779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西部 裕一郎 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (50403861)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 動物プランクトン / カイアシ類 / 休眠 / 地理的変異 / 沿岸域 / 生活史 |
研究成果の概要 |
沿岸性カイアシ類Acartia hudsonicaにおける卵休眠の地理的変異を明らかにすることを目的として、水温環境の異なる2つの海域(大槌湾と舞鶴湾)に生息する個体群について、個体数密度と休眠卵生産の季節変化および休眠卵の生理学的特性を比較した。その結果、舞鶴湾では初夏に個体群が水柱から消失する直前に休眠卵を集中的に産むのに対し、大槌湾では個体群が周年出現し、急発卵と休眠卵を同時に産む両賭け戦略をとっていることが分かった。また、休眠卵の孵化における温度反応や休眠期間も個体群によって異なることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
沿岸性カイアシ類における卵休眠の地理的変異についてはこれまで数例しか報告されておらず、特に休眠卵の生理学的特性においても個体群間で変異が存在することはほとんど知られていなかった。そのため、本研究の結果は、変動の激しい沿岸環境に生息する動物プランクトンの環境適応や生活史の進化を理解する上で重要な知見となる。また、これらの結果は、同種であっても個体群によって環境応答性が異なることを示しており、海洋の温暖化による沿岸生物の季節性や分布の将来変化を予測する上でも重要な情報を提供する。
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