研究課題/領域番号 |
18K05798
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
永田 恵里奈 近畿大学, 農学部, 講師 (20399116)
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研究分担者 |
中瀬 玄徳 近畿大学, 水産研究所, 講師 (40454623)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乳酸菌 / 魚類養殖 / 有機汚濁 / 硫化物 / 細菌群集 / 底質悪化 / 指標 / 予兆 / 養殖漁場 / 底質 / 魚類養殖場 / 早期発見 |
研究成果の概要 |
本研究では、魚類養殖場で進行する有機汚濁を早期に検知する「隠れメタボ診断」の様なツールの開発を目指した。魚類養殖を行うと、底泥においてBacteroidia綱、Clostridia綱、Spirochaetia綱、Fusobacteriia綱、Bacilli綱などの発酵微生物群の割合が増加した。有機汚濁が進行した危機的漁場の海底の細菌群集構造は硫化物や含水率と高い相関を示し、健全な養殖漁場の海底の細菌群集構造は乳酸菌生菌数、コハク酸、総有機酸濃度、Bacilli綱と相関が高いことが示された。本研究結果から、養殖漁場の底質悪化の予兆として、検出が迅速で簡便な乳酸菌数を評価することを提案する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
養殖漁場の有機汚濁の程度を評価するために現在用いられている硫化物量や底生生物の減少などの指標は、すでに養殖漁場の環境が悪化してしまった『結果』を調べていることになる。結果をみてから対策を講じるということでは後手に回る感があるのは否めない。漁場の悪化を早期発見し、回復のための措置(治療)を行えば、人間が手を貸さなくても環境がもともと持つ自然の浄化能力が働くことが期待でき、漁場回復の労力は従来よりも軽減されるであろう。本研究結果は、環境の保全・修復をしながら養殖生産を行う持続可能な次世代の養殖業の構築へ大きく貢献できる。
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