研究課題/領域番号 |
18K05812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
室崎 喬之 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (40551693)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 高分子材料 / 微細形状 / 生物付着 / 付着生物 / バイオフィルム / 防汚技術 / 防汚材料 / 表面微細構造 / 付着珪藻 / 防汚 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,付着基質表面の物理化学的性質が生物皮膜形成に与える影響を明らかにする事である。付着珪藻の培養条件を検討した結果,増殖が速く接着力の強いNavicula種を用いた付着実験系を確立した。これにより異なる表面特性を持つ付着基質上での生物皮膜形成過程を調査した。その結果,表面官能基の違いにより,付着珪藻の増殖速度を制御できる事が示され,特にOH基は付着珪藻の増殖を抑制する傾向がある事が分かった。また,異なる表面微細構造上での付着実験の結果,初期の細胞分散性と表面被覆率の間に負の相関性が存在する事が示された。これは微細構造が細胞の滑走運動を抑制している事を示唆していると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から,Navicula種が付着実験に用いるモデル生物に適している事が明らかとなった。付着実験系の構築に成功した事で,今後は安定した室内環境での生物皮膜形成過程の調査が可能となった。既存の研究では,付着基質表面での付着生物の付着や剥離といった結果のみが着目され,途中の過程は報告が少ない。また,防汚の面では化学物質の徐放による生物防除が主流である。表面の物理化学的な性質による生物皮膜形成過程に焦点を当てた事が,本研究の特色である。その結果,初期の細胞分散性が増殖速度に影響を与える可能性を明らかにした。本研究から得られた知見は,防汚技術・水産増殖技術両方において有用なものと考えられる。
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