研究課題
基盤研究(C)
本研究では、珪藻細胞内で段階的に被殻の微細構造が形成されていく過程で、被殻形成関連タンパク質の発現パターンがどのように変化するかを解析し、被殻形成における役割を明らかにすることを目的とした。珪藻種間の大規模な遺伝子比較解析から、珪藻のみに保存された新規のメチルトランスフェラーゼファミリーを見出すことができた。また、プロテオーム解析により、Nitzschia paleaの新規被殻局在タンパク質を同定した。発現解析の結果、珪藻特異的メチルトランスフェラーゼおよび被殻局在タンパク質の発現はケイ素に応答して上昇しており、これらの遺伝子がシリカ被殻形成に関与していることが示唆された。
これまで、珪藻の被殻形成関連タンパク質として同定・報告されたタンパク質はジメチル化およびトリメチル化されたリジン残基を持つことが知られており、シリカ形成におけるメチル化修飾の重要性が示唆されていたが、珪藻の被殻形成関連タンパク質をメチル化する酵素は見つかっていなかった。本研究により同定された珪藻特異的新規メチルトランスフェラーゼは、被殻形成関連タンパク質をメチル化することで、珪藻のシリカ形成を制御するタンパク質であることが示唆された。
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