研究課題/領域番号 |
18K05831
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
伊藤 琢也 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20307820)
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研究分担者 |
鈴木 美和 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (70409069)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | イルカ / 培養細胞 / 腎臓 / 不死化 / 細胞株 / 肺 |
研究成果の概要 |
本研究は、増殖能を有したイルカ組織由来の不死化細胞の樹立を試みた。イルカの諸臓器から一般的な組織培養条件のもとで培養を試みたところ、腎臓および肺組織を由来とする細胞において、数継代の培養が維持され、細胞株の樹立には、これらの臓器由来細胞を選択することが有用であると判断された。なお、これら培養細胞は継代を重ねると分裂能力が低下し、継代不可能となったため、細胞不死化の誘導に関与するSV40T抗原遺伝子およびTERT遺伝子を腎臓由来細胞に導入し、細胞の継代を重ねることによって増殖能を維持したまま継代可能な細胞を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イルカの生理学的および細胞生物学的研究を行う場合は、入手できた生体試料を起点にして研究が始まるため、実験計画の立案や実験内容、回数に制約が大きく、また得られる研究データも個体差が大きく影響して、科学研究に重要な再現性や精度の高い実験の遂行が困難である。このように、生体試料を高品質な状態で安定的に入手することが難しいイルカの生物学的研究には、機能が不変で安定した生体反応や高精度、再現性の高い結果が期待できる、永続的に増殖する不死化培養細胞が有用である。本研究で得られた細胞は、特定されていない海生哺乳類のイルカの健康や生命を脅かすウイルス感染症の原因病原体の検出や病態発現機序究明に貢献できる。
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