研究課題/領域番号 |
18K05833
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
加川 尚 近畿大学, 理工学部, 准教授 (80351568)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 社会性の発現 / 群れ形成行動 / 成長 / 神経ペプチド / メダカ / 群れ行動 / 社会性行動 |
研究成果の概要 |
メダカ稚魚の発育に伴う群れ形成行動の開始期の特定と、隔離飼育が群れ形成行動に及ぼす影響を調べた。群れ形成行動は、ふ化後2週齢から開始し、4~8週齢にかけて増大した。1~2週齢まで群れから隔離した稚魚では、群れ形成行動が減少した。神経ペプチドのAVTの全脳における発現量は、2週齢で増加を開始し、その後12週齢までに成魚と同レベルに増加した。隔離個体では脳の腹側視索前野領域におけるAVT発現量が減少する傾向にあった。AVT遺伝子欠損メダカは2週齢でも群れ形成行動をとらず、野生型と比べて行動開始期が遅延した。以上より、AVTは稚魚発生の早い時期における群れ形成行動の発現に重要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物の発育に伴う社会性行動の発達に関する研究は、哺乳類では多いが、魚類では未だ充分ではない。本研究で得られた成果は、魚類において、1)発生の早い段階で社会性行動が発達すること、2)複数個体と発育することが社会性行動の発達に重要であること、3)神経ペプチドであるAVTが発育に伴う社会性行動の発現・発達に関与すること、などを明らかにしたものであり、学術的に有意義な成果と考える。 さらに、本研究で得られた成果は、水産有用種の適切な飼育条件検討等に有用な基礎的知見を提供しうるものであり、水産増養殖への貢献という点において社会的意義のある成果と考える。
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