研究課題/領域番号 |
18K05889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
北辻 政文 宮城大学, 食産業学群, 教授 (30195268)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | コンクリート水利施設 / 石灰石骨材 / 溶脱 / すり減り減量 / 現地調査 / 流速 / pH / カルシウムイオン / プレキャストコンクリート製品 / 補修工法 / 表面含浸工法 |
研究成果の概要 |
石灰石(以下LS)粗骨材を用いたコンクリート水利施設では,粗骨材が選択的に溶脱し,クレータ状にくぼむ変状が起きている.本研究では,この現象のメカニズム解明のため現地調査,骨材試験および流速環境下おける粗骨材溶脱の再現試験を行った. その結果,現地調査では,LS 粗骨材を用いたプレキャストコンクリートおよび現場打ちコンクリート水路において溶脱が確認された.骨材試験ではLS 粗骨材のすりへり減量値は,安山岩粗骨材より大きいこと,さらに,溶脱再現試験からLS 粗骨材の溶脱深さは,流速が大きいほど顕著で,流速が0.5m/s 程度の場合,粗骨材の溶脱深さは0.5mm/year と予想された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
石灰石を用いたコンクリート構造物は,乾燥収縮が小さく,ひび割れの発生率が少ないことから,優良な材料として評価されてきた。しかし,本研究により石灰石を用いたコンクリート水路において粗骨材が先行して溶脱する変状を初めて明らかにした。すなわち,この劣化現象は,「農業水利施設の機能保全の手引き」にも記載されていない極めて特異で,重度の劣化である。このことは,農業用水利施設のストックマネージメントの観点から極めて重要である。今後、石灰石骨材の利用方法や,劣化対策,補修工法へと研究は展開されると考えられることから,社会的意義は大きい。
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