研究課題/領域番号 |
18K05891
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
井上 敬資 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 主任研究員 (60414455)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 電気探査 / 浸透解析 / 浸透部推定 / 透水係数 / 物理探査 |
研究実績の概要 |
熊本地震で漏水が顕著になった水田で行った湛水試験の比抵抗モニタリングデータについて3次元比抵抗解析を行った。従来の電気探査装置と1断面の測定間隔が30秒の瞬時電気探査装置を用い、3次元比抵抗分布の時間変化を複数ステップで可視化した。瞬時電気探査装置と従来の探査装置で得られたデータの3次元比抵抗分布は同様な傾向を示し、湛水初期の段階では、水田下よりも畔部の方の比抵抗の変化が大きかった。これらより、漏水箇所は水田下よりも畔部である可能性が高いことが示唆された。また、8測線の2次元探査と3次元探査のそれぞれのそれぞれデータを3次元比抵抗解析した結果、概ね同様な比抵抗分布を示し、2次元探査データのみであっても、3次元的な比抵抗分布の推定が可能であることが示唆された。従来の探査装置では、把握が困難であった湛水初期の比抵抗変化を瞬時電気探査装置により可視化することができた。測定間隔の短い探査データが得られたことで、浸透シミュレーションを併用した高浸透部の推定においても、不確実性を低下できることが期待される。 上記の熊本地震で被災した水田において、地震直後に行った電気探査結果から漏水箇所が推定された畔部に水分計を設置し,災害後の試験と同等の調査を行い,水分量の変化と探査結果を比較した。その結果,畦部での水分変化を確認し、比抵抗変化と水分量変化のタイミングも合うことを確認した。これらの結果から比抵抗の変化は水分量の変化を反映していることを確認した。また、複数の透水係数モデルに浸透シミュレーションを行い,得られた水分分布に対して電気探査シミュレーションを行い,比抵抗変化を解析した。比抵抗変化率分布が最も一致する透水係数モデルは現地試料から測定された透水係数の最大値に相当することを示した。これは電気探査に加えて浸透シミュレーションも加味することで,透水部の特性も推定できる可能性を示している。
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