研究課題/領域番号 |
18K05919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 新潟食料農業大学 |
研究代表者 |
浅野 亮樹 新潟食料農業大学, 食料産業学科, 講師 (20646137)
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研究分担者 |
早川 敦 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (10450280)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 硫黄酸化細菌 / 微生物群集構造 / 廃水処理 / 排水処理 |
研究成果の概要 |
調査を行った都市廃水処理場の硫黄酸化細菌は、1年間にわたる調査期間を通し特定の種(Sulfuritalea hydrogenivorans)が90%以上を占め続けること、この種の遺伝子数は最大で約30倍の変動があることが明らかとなった。異なる地域にある施設の微生物群集解析も行ったところ、すべてでこの種が硫黄酸化細菌の90%以上を占めていることが明らかとなった。またこの種の生育的特性より都市廃水処理過程における硫黄酸化は脱窒と共役した反応である可能性が示された。 以上より下水処理施設の硫黄酸化は少数の種の硫黄酸化細菌が役割を担っている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
硫黄酸化細菌は廃水処理過程において悪臭の抑制だけでなく、脱窒に共益するなど重要な役割を果たすが、これまでの研究は科、属レベルでの群集解析にとどまっており、硫黄酸化細菌の生育的特徴は不明であった。本研究では種、株レベルでの解析に踏み込むことにより、廃水処理過程の硫黄酸化細菌はS. hydrogenivoransが種レベルで優占していることを明らかにした。 またこの種の生育的特性より、廃水処理過程の硫黄酸化の大部分は脱窒と共役している可能性が示された。このことは廃水処理過程における大きな目的の一つである脱窒は従属栄養的な脱窒微生物のみならず硫黄酸化細菌が大きく貢献している可能性を示した。
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