研究課題
基盤研究(C)
家畜と野生動物を対象としてメタゲノム解析を行い、新規のウイルスや種間伝播を起こしたことの疑われるウイルスを検出し、ウイルス学的に解析した。世界で初めてイノシシから分離されたオルソレオウイルスはヒト、日本の動物園ライオン、コウモリ由来ウイルスの遺伝子再集合体で、種間伝播でできたウイルスと考えられた。その他、イノシシからこれまで検出例のないサポウイルスおよびPL-CPを保有するエンテロウイルスG、豚から新種のピコルナウイルス1種とこれまでに報告のない分子生物学的な特徴を持ったウイルス6種(サペロウイルス、ポサウイルス、サポウイルス、トロウイルス、エンテロウイルス、ペスチウイルス)を発見した。
ヒトの新興感染症の多くは野生動物からの動物由来感染症であることがわかってきた。家畜においては野生動物から感染するリスク以外に、家畜から野生動物に感染症が伝播する可能性も指摘されている。このような状況下では家畜と野生動物の間に種間伝播(スピルオーバー)が起こり、新しいウイルスが生じる可能性がある。家畜と野生動物が保有するウイルスを検出し解析することは、種間伝播するウイルスを監視するばかりではなく、ウイルスの進化を考察する上でも重要である。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 9件)
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