研究課題/領域番号 |
18K05993
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
日笠 喜朗 鳥取大学, 農学部, 教授 (30165071)
|
研究分担者 |
山野 好章 鳥取大学, 農学部, 教授 (00182593)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 肺高血圧症 / 肺血管リモデリング / チロシンキナーゼ阻害薬 / 分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ経路 / イマチニブ / マシチニブ / ソラフェニブ / トセラニブ / ホスホジエステラーゼ5阻害薬 / シルデナフィル / タダラフィル / 右心肥大 / スニチニブ / 血管リモデリング / 血小板由来成長因子 / 分子標的薬 / MAPKシグナル伝達 |
研究成果の概要 |
ラット肺高血圧症モデルにおける5種類のチロシンキナーゼ阻害薬の肺血管リモデリングとその関連因子への影響を調べ、肺高血圧治療におけるチロシンキナーゼ阻害薬の有効性を検討した。イマチニブ、ソラフェニブおよびマシチニブ治療はチロシンキナーゼ受容体とC-X-Cケモカイン受容体4の阻害を介した分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ経路の抑制により、肺血管リモデリング、右心室肥大および肺高血圧を改善することを明らかにした。この効果は抗がん剤用量より低用量で発現するため、獣医療への応用が示唆された。イヌ肺高血圧症に対する低用量イマチニブおよびイマチニブとシルデナフィル併用長期投与の改善効果も明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺高血圧症は肺血管リモデリングと血管収縮により肺動脈圧が著しく上昇する致死的な病態です。本研究はラットを用いて肺高血圧症の本質的原因である肺血管リモデリングへの様々なシグナリング異常に着目し、5種類のチロシンキナーゼ阻害薬の肺高血圧症治療の有効性とその機序の一部を明らかにするとともに、イヌ肺高血圧症に対する有効性も明らかにしました。本研究の新知見は、獣医学および医学双方の肺高血圧症における新規分子標的治療法の開発に有用であり、肺高血圧症の分子病態メカニズムの解明にも貢献するものです。
|