研究課題/領域番号 |
18K06021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
三谷 匡 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (10322265)
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研究分担者 |
田辺 秀之 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (50261178)
岡村 大治 近畿大学, 農学部, 講師 (80393263)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 雄性2倍体胚 / ハイブリッド胚 / ES細胞 / FISH / FISH解析 / 顕微授精 / 胚性幹細胞 / 異種 |
研究成果の概要 |
絶滅危惧動物であるトゲネズミの幹細胞の樹立を目的として、異種間顕微授精を用いた雄性2倍体胚由来ES細胞の樹立について検討した。ラットおよびモリアカネズミ精子をマウス除核卵子に顕微注入したが胚発生は停止した。そこで、マウス卵子の異種精子の受容能についてハイブリッド胚による解析を行った。その結果、モリアカネズミ精子では雄性前核の形成が遅延すること、先体酵素の除去処理により異種雄性前核の形成遅延が改善されることが明らかとなった。アマミトゲネズミ-マウス異種間体細胞核移植胚の作製とES細胞の樹立を試みた。しかし、胚盤胞への発生率は極めて低く、発生した胚盤胞からもntES細胞の樹立には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不妊治療で使われている顕微授精技術を用いて、マウス精子2個を核を除いたマウス卵子に注入してオスのゲノムのみからなる胚(雄性2倍体胚)を作製すると発生し、ES細胞を樹立することができる。絶滅危惧動物の保全を目的に、この方法を異種の精子に適応してES細胞の樹立を試みたが十分な成果には至らなかった。しかし、その原因究明のため異種精子の受容能を評価する目的で行ったハイブリッド胚を用いた解析は、異種精子由来雄性2倍体胚の発生能の予測の指標として有効な手法となる可能性がある。また、哺乳動物の種間の生殖隔離という生物学的な問いに関する新たな仕組みを探る手法となりうる興味深い研究成果である。
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