研究課題/領域番号 |
18K06035
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
北村 浩 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (80312403)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ユビキチン / マクロファージ / 精巣 / 視床下部 / 神経 / エネルギー代謝 / 骨格筋 / インスリン感受性 / 間脳視床下部 / USP2 / GM-CSF / インスリン / 運動精子 / 交感神経 / ノックアウトマウス / 組織選択的ノックアウトマウス / 筋損傷 / 2型糖尿病 / 遺伝子改変マウス / 筋芽細胞 / インスリン抵抗性 / USP |
研究成果の概要 |
タンパク質のユビキチン鎖を分解する酵素であるUSP2のエネルギー代謝における役割を調べた。骨格筋選択的USP2欠損マウスはインスリンの反応性が変化した。一方マクロファージ選択的USP2ノックアウトマウスはGM-CSFの分泌を促すことで、凍結融解後の精子の運動性の維持に関わった。一方、視床下部腹内側核のUSP2は腹内側核のミトコンドリア機能を維持することで交感神経系の過剰な活性化を抑え、結果的に平常時の血糖値を高めることを見出した。以上から、USP2は、①発現細胞、②発現細胞の近傍の細胞、③間脳視床下部を介した全身臓器でのエネルギー代謝を制御するエネルギー代謝の鍵分子であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は細胞や個体のエネルギーの産生や消費を調節する新たな酵素を見出したという内容である。私たちが注目したUSP2は、①1千万人以上の患者のいる2型糖尿病の主要な原因となるインスリン感受性を変化させる分子であること、②また糖尿病の素因となる正常時の血糖値の上昇を抑える分子であること、③さらには不妊治療や希少動物の保護、成績優良家畜の育種などに使用される凍結精子の活動を高める分子であることを個体レベルで明らかにした。USP2は酵素であることから活性の人為的調節が可能であり、エネルギー代謝に関連した種々の疾患の克服のための創薬標的となることを示唆する成果である。
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