研究課題/領域番号 |
18K06068
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
多田 政子 東邦大学, 理学部, 教授 (10524910)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | エピジェネティクス / DNAメチル化 / ES細胞 / マウス胚発生 / リプログラミング / DNMT1 / クロマチン / 生殖系列 / Dnmt1 / DNAメチル基転移酵素 / マウス / 発生分化 / 網羅的解析 / 遺伝子発現 / マウスES細胞 / マウス初期胚発生 |
研究成果の概要 |
哺乳類の正常な胚発生に不可欠な DNAメチル化は、マウスでは3種の新規メチル化酵素DNMT3A/3B/3Cと維持型DNMT1により制御されている。本研究では、DNMT1をDnmt1/3a/3b三重欠損胚性幹細胞(TKO ESCs)に強制発現させ、その特性を解析した。結果、外来性 DNMT1 は、アポトーシスと胚体外組織分化を抑制し、エピブラスト分化と続く中内胚葉分化を促進しTKO ESCs の分化能を回復させた。この過程で、クロマチン緩和とDNA メチル化が協調的に誘導された。 本研究成果は、DNMT1 が着床胚のDNA メチル化増加に直接関与する可能性を示唆している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝子の本体はDNAであるが、正常胚発生や個々の体細胞機能の維持には、どの遺伝子を使いどの遺伝子を抑制するかといった遺伝子発現プログラムであるエピジェネテイクス修飾の正確な制御が必須である。哺乳類では、卵子や精子由来のエピジェネテイクスが連続的に消去されたり新たに構築されることが必須であり、これにはさまざまな酵素が関与している。本研究の成果は、本プロセスに必須なDNAメチル化酵素DNMT1の新たな機能を見いだしたことにある。DNMT1は大型の酵素であるが、核の構造が緩んで露出したDNAに作用して積極的にDNAメチル化増加をもたらし、結果、分化方向を規定できる可能性を示唆するものである。
|