研究課題/領域番号 |
18K06069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
土屋 徳司 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (80758459)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 植物の記憶 / エピジェネティクス / 転写制御 / シロイヌナズナ / 記憶 / 環境記憶 / クロマチン |
研究成果の概要 |
植物は環境ストレスを一度経験すると、経験していない植物と比較した場合に、2度目のストレス時により強い耐性を発揮できる。このように、植物は病原体の感染などの環境ストレスを記憶し、2次的なストレスに備える能力を持つ。一方で、不必要な記憶の長期保持は、適応にはらうコストを増加させる。したがって、植物環境適応には記憶の形成と消去のバランスが適切に制御される必要があると考えられる。 本研究では、植物が病原体感染時に形成する記憶を、適宜消去する際に必要となる遺伝子の機能を解析した。その結果、UTF1と名付けた遺伝子が記憶消去に重要な役割を果たすことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物が環境ストレスを記憶する事例は、植物の形態や成長速度などの表現型レベルでは古くから知られていた。しかし、遺伝子機能などの分子レベルでの研究は世界的に見ても未だ創生期にある。数少ない研究例としては、冬(低温)や高温ストレスを記憶する際の遺伝子レベルでの機能解析が挙げられる。しかしながら、本研究で着目する免疫記憶消去メカニズムの報告例はない。 本研究で解析したUTF1が機能しなければ、病原体非感染時にも常にコストを払う必要が生じるため、植物個体は矮化し、作物においては収量が低下すると考えられる。よって、UTF1の機能解析は安定した農作物の生産にも貢献すると考えられる。
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