研究課題
基盤研究(C)
超好熱性アーキアThermococcous kodakarensis(Tko)tRNATrpの配列を決定したところ、21個の修飾ヌクレオシドが存在していた。そのうち、m22G10修飾の責任酵素遺伝子であるtrm11が、Tkoの95℃以上の生育に必須であることが示唆された。また、既知のtrm14が、m2G67修飾の責任酵素遺伝子であることも判明した。一方、tRNATrpの15位に存在するアーケオシンの合成は、既知のアーケオシン合成酵素ArcSとラジカルSAM酵素RaSEAが協調して行うことを明らかにした。
原始地球に生息した初期生命体は、高温環境下で生命活動を維持するために、修飾ヌクレオシドによりRNAを耐熱化する必要があったと考えられる。また、RNAの耐熱化に関わる修飾ヌクレオシドの合成経路を世界で初めて決定することができた。さらに、RNAを安定化する修飾ヌクレオシドも判明し、部位特異的にRNAを標識する技術開発やRNA創薬開発に新たな方向性を示すこととなった。今後、これらの研究成果を基盤に研究を継続することで、より発展的にRNAを安定化する革新的アイデアが生まれると期待している。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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