研究課題/領域番号 |
18K06108
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
井筒 ゆみ 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20301921)
|
研究分担者 |
伊藤 道彦 北里大学, 理学部, 准教授 (90240994)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 抗原タンパク質 / 発生・分化 / 発現調節 / 組織・細胞 / 免疫 / 両生類 / アポトーシス / T細胞 / タンパク質 / 上皮 / 細胞・組織 / T細胞 / 器官形成 / 細胞死 / 発現制御 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
本研究は、従来、病原菌から体を守る生体防御機構として位置づけられてきた免疫が、動物の器官形成において発生過程で発現する自己抗原分子を認識して、自らの体を構成する細胞を要・不要(イチorゼロ)で判断し、幼生から成体への組織リモデリングに関与するという新たな概念を提案するものである。研究代表者は、これまでに他の種に先駆けてアフリカツメガエルから新規抗原タンパク質Ouro1とOuro2を単離同定し、免疫系の作用がおたまじゃくしの尾の上皮トリミング(アポトーシスによる細胞の消失)に働くことを明らかとしてきたが、本研究では、鰓蓋上皮(brachial sac skin)についても関わることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎動物の発生過程における器官形成が「免疫の自己・非自己認識」によって起こる、という観点からの研究は、哺乳類を含め本研究以外無く、本研究の独創性は極めて高い。研究代表者が学生時代から自らの着想に基づき長年継続してきた一連の研究から、近年、正常な発生過程に自己抗原を介した免疫認識が関わるという実験的証拠を提出し、「体を守る」という免疫の既存の概念に「体をつくる」という新規の視点を与えた。その学術的意義は大きい。研究成果の一部は新聞等で報道され、さらに国立科学博物館での高校生を含む一般市民向け講演や、動物学の百科事典への出筆などを通して、新たな器官形成のしくみを広くアピールし、社会的意義も大きい。
|