研究課題/領域番号 |
18K06174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
新井 栄揮 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学領域, 上席研究員(定常) (00391269)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | タンパク質 / 立体構造 / X線小角散乱 / 磁覚 / X線結晶解析 / 円偏光二色性 / タンパク質・核酸の構造・動態・機能 |
研究成果の概要 |
ISCA1は、クリプトクロムとともに、磁気を知覚する感覚(磁覚)の機構を担う可能性がある蛋白質である。本研究では、ISCA1の構造・物性を明らかにするために、磁場印加・非印加条件下においてX線小角散乱解析を実施した。その結果、(i)カワラバト由来ISCA1は構造多型性を有し、二種類の構造(球状と棒状)を形成すること、(ii)球状のISCA1は柱状自己会合体を形成し、その会合面に鉄硫黄クラスターを結合して磁化率や磁気異方性を増大しうること、(iii) ISCA1柱状自己会合体の成長は磁場によって制御されることなどが明らかになった。得られた知見は、磁覚の蛋白質分子基盤の解明に資する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ISCA1の構造・物性だけでなく、他の蛋白質では殆ど例の無い自己会合の磁気的制御の可能性も明らかにした。本成果は、磁覚の蛋白質分子基盤の解明に大きく貢献するとともに、多くの新奇的技術・材料の創出につながる可能性がある。例えば、ISCA1と他の蛋白質を融合する分子設計を行うことで、磁気を使って蛋白質分子配向・細胞挙動などを操作する技術の開発、外部磁場に応じて機能や配向を変える磁気応答バイオアクチュエーターの開発、磁場により非侵襲的に生体内局所濃度や効能を制御できる新薬開発などが期待できる。
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