研究課題/領域番号 |
18K06239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 玄武 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (20550073)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 正中ヒレ / Twin-tail / ogon / 脊椎動物付属肢進化 / 有対ヒレ / 有対ヒレ獲得 / Twin-tail形態 / 形態進化 / 有対化 / 有対ヒレ獲得進化 |
研究成果の概要 |
胸ヒレや四肢などの有対ヒレは、正中ヒレの発生メカニズムを体側に流用することで進化したとされる。しかし、具体的にどのように起こったのかはよくわかっていなかった。そこで本研究では、正中ヒレが有対化する変異体をモデルとしてその過程を推定した。その結果、正中ヒレ形成過程に左右性がすでに内包されていること、有対化はその左右性を表出する形で起こることが分かった。さらに、正中ヒレと有対ヒレは、共通する予定ヒレ領域を使って発生してくることも明らかになった。したがって実際の進化過程おいても、有対化変異体で起こった遺伝学・発生学的変化に似た現象によっての有対ヒレ獲得が起こった可能性が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顎口類の鍵革新である有対ヒレが進化上どのように獲得されたのかは、150年前から注目される脊椎動物の形態進化における重要なテーマである。本研究により、その進化過程で起こったであろう、遺伝学・発生学的過程がどのようなものであったのかが示唆された。これにより、我々のもつ手足がどのように進化したのか、またこれからどのように進化し得るのかがより理解されたといえる。また、今回明らかになった有対化メカニズムは、ある種のヒト遺伝病と発生機構を同じくする。つまり、そのような遺伝病は、発生機構の中に内在する特性ゆえに表出することが示唆されるだろう。
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