研究課題/領域番号 |
18K06240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
林 良樹 筑波大学, 生存ダイナミクス研究センター, 助教 (30508817)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | S-アデノシルメチオニン / トランスポゾン / エピゲノム / N6mA修飾 / 生殖系列 / 老化 / 細胞内代謝 / キイロショウジョウバエ / メチオニン代謝 / レトロトランスポゾン / ショウジョウバエ / エピゲノム修飾 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、予備的研究において見出したショウジョウバエ卵巣の生殖系列におけるS-アデノシルメチオニン(SAM)の低産生状態が、生殖系列におけるレトロトランスポゾンの発現抑制を司る仕組みを明らかにすることにある。研究の結果、ショウジョウバエ卵巣におけるSAMの低産生状態は、レトロトランスポゾンの転写を司るプロモーター領域に対するメチル化修飾(N6mA修飾)を低く保つことにより、プロモーター活性を抑え、レトロトランスポゾンの発現を抑制することが明らかとなった。また付加的研究を通じて、生殖系列におけるSAMの低産生状態が生殖系列の老化を遅延する細胞内環境として機能することも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生殖系列におけるレトロトランスポゾン抑制の仕組みは生命の連続性を担保する上で必須の仕組みである。本研究では、生殖系列におけるレトロトランスポゾンの抑制における新規機構としてSAMの低産生状態を特定した。本研究の成果は、生殖系列を特徴づける細胞内代謝状態(SAM低産生状態)の発見、そして細胞内代謝がトランスポゾン抑制の仕組みに寄与することを示した初めての例であり高い学術的意義を有する。また付加的研究により、生殖系列の老化要因として加齢に伴うSAM合成の促進を見出した。これは今後の抗老化創薬等の重要なターゲットとしてSAM合成経路を提示するものであり、社会的意義が極めて高いと考える。
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