研究課題/領域番号 |
18K06251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
林 貴史 金沢大学, 新学術創成研究機構, 特任助教 (50553765)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / タイリング / ボロノイ分割 / 四角形パターニング / 複眼 / バーテックスモデル / 6角形パターン / 4角形パターン / シミュレーション |
研究成果の概要 |
同じ形状が隙間無く敷き詰められたタイリングパターンは様々な動物の表皮や昆虫の複眼において観察されます。通常、昆虫の複眼は六角形パターンを構成しますが、エビの複眼やハエのある種の変異体においては四角形タイルが安定的に形成されます。表皮細胞において観察される六角形パターンは物理的に安定ですが、四角形タイルは物理的に安定では無いため、複眼の四角形・六角形パターンの自己組織化機構は不明でした。本研究において、複眼のタイリングパターンは物理的な安定性により形成されるのではなく、複眼の初期配置とその後の同心円状的な成長を基本とした幾何学的な空間分割機構により決定されていことが明らかになりました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物のパターニングに関わる遺伝子は多数同定されています。しかこれらの遺伝子は発生過程において生物種によらず普遍的な役割を担っており、個々の生物種が形成する特異的なパターンの具体的メカニズムはよくわかっていません。物理的安定性は有力な理論の一つですが、これだけで生物の全てのパターンが説明される訳ではなく、新たなメカニズムが必要とされています。 本研究では昆虫の複眼で観察される多角形パターンが物理的安定性によるのではなく、個眼分布の初期条件とそれに続く同心円状の成長を基礎とする幾何学的空間分割パターンとして描かれていることが示されました。
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