研究課題/領域番号 |
18K06258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
村上 柳太郎 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (40182109)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 中腸 / 内胚葉 / ParaHOX / caudal / 前後性 / 左右相称動物 / ParaHox / cad / bicoid / 部域分化 / 原腸形成 / 内臓中胚葉 / 形態形成 / hkb / srp / Ance |
研究成果の概要 |
本研究計画は内胚葉と内臓中胚葉が原腸陥入時に合体するメカニズムの解明が主なテーマだったが、陥入時の中腸原基で発現する遺伝子を探索し、その突然変異および強制発現を行う過程で、ParaHOX 遺伝子 caudal (cad)が中腸の前後性の確立に必須であることが判明したことから、cad の機能解析に研究の中心を移した。cadはbicoid支配下で後方内胚葉で発現しその分化を誘導する。 cad の系統進化的意義を検討したところ、cadオーソログは前後性を示す管状の消化管を持つ左右相称動物のみに見られた。cadは放射相称の消化器官から前後性を示す消化管への進化で決定的な役割を担ったと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ショウジョウバエの後方内胚葉でcaudal (cad) が発現することは以前から知られていたが機能は不明だった。本研究では cad が内胚葉後半部を決定することを、多くの内胚葉部域特異的遺伝子の発現を指標として明らかにした。cad の後方内胚葉での発現は新口動物でも報告があり、新口・旧口で共通だと予想される。cad オーソログの有無をさまざまな動物群で調べると、前後性を示す消化管を持つ左右相称動物に限定されていた。左右相称体制、前後極性を示す内胚葉性の消化管獲得という進化の一大イベントにおいて、後方内胚葉で発現するParaHOX 遺伝子cad は中心的役割を担ったと考えられる
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