研究課題
基盤研究(C)
ライブイメージングの手法によって卵母細胞のシストブレイクダウンは徐々に進行していることを明らかとし、この際に失われていく細胞は大きく移動していることを見出した。さらにミトコンドリア状態を観察する独自のES細胞(TREloxMtGR)の解析から卵母細胞のシスト間でミトコンドリアが移動していることを示唆する結果を得ている。一方で、卵母細胞の品質管理において排卵サイクルの起点となる原始卵胞の制御機構の重要性に着目し、生体内の原始卵胞の解析をすすめた。そして、原始卵胞は卵巣皮質に存在し、豊富な細胞外基質により加圧状態にあり、圧力状態が原始卵胞の制御に関わることを見出した。
哺乳類の卵母細胞は出生後に増えることはなく、原始卵胞において静止期、活性化を制御することにより持続した排卵サイクルを維持している。この原始卵胞が物理的圧力下にあるという成果はこれまであまり解析されてきていない原始卵胞の置かれている環境要因の重要性を示唆する学術的に意義深いものであり、加圧培養という新たな手法によって生体外でこれまでは誘導できなかった原始卵胞の誘導に成功している。このことは今後の生殖補助医療分野への発展につながる社会的意義も大きいものである。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (2件) 備考 (4件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)
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