研究課題/領域番号 |
18K06270
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
遠藤 哲也 愛知学院大学, 教養部, 准教授 (90399816)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 再生 / 関節 / 関節軟骨 / 四肢 / 関節再生 / 四肢再生 / 器官再生 / enthesis |
研究成果の概要 |
本研究ではまずマウスの指の関節軟骨が生後約3週間かけて成熟すること、その際には関節において相対している先端側の骨と基部側の骨の関節軟骨同士の相互作用が必要であることを明らかにした。さらに成熟過程にある中節骨の基部側半分を切り出し、基部先端部をひっくり返して元の場所に戻す移植実験を行うと、中節骨の切断部位に、本来関節ではない場所であるにも関わらず関節軟骨と思われる組織が作られることが分かった。これは切断部位に隣接している正常な関節軟骨からの何らかの作用を受けて作られたものと考えられる。以上の結果は、少なくとも生後しばらくの間マウスは指関節を再生する能力を潜在的に持っている可能性を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで四肢再生能力は両生類に限定され、哺乳類においてはほとんどないと考えられてきた。しかし本研究によって哺乳類も潜在的に関節再生能力を持つことが示唆された。今後はその仕組みや、哺乳類が再生能力を発揮できない原因を明らかにし、両生類などと比較することで、再生能力の進化的起源に関する知見が得られるものと考えられる。 社会的意義としては関節の再生医療実現へ向けた基盤的知見となることが期待される。加齢に伴う変形性関節症の増加は深刻な社会問題となっており、関節の再生医療への期待は大きい。本研究の成果をさらに発展させることにより、新たな関節再生の方法を提案することができるのではないかと思われる。
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