研究課題/領域番号 |
18K06282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
中川 知己 基礎生物学研究所, 共生システム研究部門, 特別協力研究員 (90396812)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 根粒菌 / マメ科植物 / cheating / 相利共生 / 窒素固定 / 共生 / ミヤコグサ / cheater / 微生物叢 |
研究成果の概要 |
マメ科植物は根粒菌と相利共生を行っており、光合成産物の提供と引き替えに窒素栄養を得ることができる。理論的には光合成産物を宿主のために使わずに自身の繁栄にのみ使う根粒菌が有利になると推測されるが、実際にはこのような問題はほとんど起きていない。我々はマメ科植物のミヤコグサが、誠実に窒素固定する根粒菌を膨大な数に増やして土壌中に還元する一方で、窒素固定を行わない根粒菌を死滅させる「信賞必罰」の仕組みを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「異なる生物同士がどのように協調しあえるのか?」という問題は、自然界だけではなく我々人間社会においても常に重要な問題である。数理学的には少数で協調-非協調の二択などの限られた状況における解析などが行われているが、自然界や実社会のように無数の参加者があらゆる選択肢を持つ条件で理想的な答えを見つけるのは不可能である。マメ科植物は7千万年以上も根粒菌と相利共生を行っており、共生パートナーによる裏切り・不正などがほとんど問題にならない。我々が発見した「信賞必罰」を明確にして誠実なパートナーを維持する仕組みは、協調関係を築いて維持するための究極の答えであると期待される。
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