研究課題/領域番号 |
18K06284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
嶋田 知生 京都大学, 理学研究科, 講師 (20281587)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 膜交通 / 液胞輸送 / シロイヌナズナ / kam2変異体 / ショ糖 / 変異体 |
研究成果の概要 |
シロイヌナズナkam2変異体をショ糖を含まない固形培地で発芽させると、ある割合で子葉の展開後に本葉が出ずに成長できなくなる個体が現れる(この表現型をショ糖要求性とよぶ)。本研究により、このkam2変異体の表現型は、野生型よりも体内に過剰な水分を蓄積して生育停止に陥りやすく(いわゆるガラス化)、見かけ上のショ糖要求性を示していたことが明らかとなった。培地へのショ糖の添加は、kam2の輸送異常による不具合を補償してしまう作用があると考えられる。見かけ上のショ糖要求性は野生型シロイヌナズナでも観察され、好ましくない環境で発芽した植物が一時的に生育を停止する環境応答である可能性を考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物細胞における膜交通の分子基盤は、動物細胞や酵母など他の真核生物のそれとは大きくは変わらない。一方で、植物は固有の発生や生理、環境応答に対応して独自の膜交通システムを発展させていることが知られている。本研究では、kam2変異体をショ糖を含まない培地で育てることにより、輸送異常による細胞内の恒常性の破綻が観察できることが明らかとなった。発芽成長という植物固有の発生や生理に対応して、植物が独自に発展させてきた膜交通の役割の一端を明らかにすることができた。
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