研究課題/領域番号 |
18K06286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高田 忍 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (40456992)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 位置情報 / 表皮分化 / マスター転写因子 / シロイヌナズナ / 転写後調節 / 植物細胞運命の決定 / 細胞分化 / 植物発生 / 転写因子 / 植物 / 表皮 |
研究成果の概要 |
陸上植物は、葉の表面に防御組織である表皮を作り、乾燥や感染から身を守っている。多くの植物では、葉の一番外側の細胞のみから表皮が作られるが、そのしくみは分かっていなかった。本研究では、葉の内側の細胞(葉肉細胞)を表面に露出させると、葉肉細胞で表皮を作る遺伝子ATML1が活性化され、葉肉細胞が表皮運命を獲得することを発見した。つまり葉の表面に位置した細胞は、その系譜とは無関係に表皮の性質を持つようになった。次に、植物細胞が自分の位置を知るしくみを調べたところ、植物細胞は外側からの物理的な力を感じることで、自分が内側にいると判断し、表皮へと変化しないようにしていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉の表面の細胞だけが表皮になることは約50年前から既に知られていた。しかし、植物細胞が「表面」の位置を認識するしくみは分かっていなかった。本研究はこの植物発生における長年にわたる謎を解明したものである。現在まで、植物が自分の位置を知るための目印(位置情報)の多くは未解明であり、「物理的な圧迫」が葉の内側と表面の細胞運命を決める目印になっているという知見は、植物細胞分化研究に広く応用できる。また、植物細胞の運命を自由にコントロールすることで、表皮のみに作られる二次代謝産物等の大量生産が可能になるかもしれない。
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