研究課題/領域番号 |
18K06287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高木 慎吾 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (10192626)
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研究分担者 |
林 晃之 甲子園大学, 栄養学部, 准教授 (90408716)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ビリン / 葉緑体運動 / ゼニゴケ |
研究成果の概要 |
ビリンは動植物に保存されたカルシウムイオン感受性アクチン結合蛋白質で、アクチン繊維の束化、切断、重合・脱重合など、多様なアクチン修飾活性を持つ。しかし、植物ビリンに関する研究は被子植物に限られており、特に、その多機能性に注目して植物細胞における役割を調べた例は無い。 基部陸上植物の苔類であるゼニゴケにはビリン遺伝子が1つ存在し、その破壊株では、強光によって誘導される葉緑体の逃避反応の開始が遅くなった。また、葉状体が光に対して平坦に成長する異常が見られた。ゼニゴケビリンは、葉緑体近傍に局在して、その細胞内分布を制御するだけでなく、光に依存した器官の形態形成にも関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで被子植物でしか研究されていなかったアクチン結合蛋白質ビリンの苔類ゼニゴケにおける役割を解析し、被子植物で提唱してきた葉緑体の細胞内分布の制御、特に葉緑体のアンカー状態からの解除を誘導する可能性を確認し、ゼニゴケビリンが葉緑体近傍に局在することも明らかにした。さらに、遺伝子破壊株の葉状体の成長パターンに異常が認められたことから、光に依存した器官の形態形成という高次の現象において、植物ビリンが機能する可能性を示した。
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