研究課題
基盤研究(C)
光合成において、光を利用する光化学系複合体では光による損傷が起きている。複合体の損傷は光合成機能の低下(光阻害)を引き起こす要因であることから、光損傷のメカニズムを知ることは重要である。これまで多くの研究されてきた光化学系IIに対し、光化学系Iの損傷については未解明な点が多い。そこで本研究では光化学系Iの損傷に注目し、解析を進めた。その結果、光化学系Iの鉄-硫黄クラスター周辺の特定タンパク質で光損傷時にプロテアーゼによる速やかな分解が起きていること、これらタンパク質のTrpやMetに酸化修飾が起きていることが明らかとなった。
光合成は植物の生長を支えるが、一方で光によるストレスが光合成装置(光合成タンパク質複合体)を損傷している。本研究では光化学系Iの光損傷、その損傷によるタンパク質の傷害のメカニズムを研究し、特定タンパク質が光損傷のターゲットである可能性を見出した。この成果から、多様な光ストレス環境で生きる植物の仕組みを理解し、活用することで、環境ストレス耐性の付与、作物の生育促進といった応用研究の基盤となると期待される。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 8件)
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