研究課題/領域番号 |
18K06294
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楠見 健介 九州大学, 理学研究院, 講師 (00304725)
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研究分担者 |
祢宜 淳太郎 九州大学, 理学研究院, 准教授 (70529099)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イネ / 気孔 / CO2 / 光合成 / ジーンターゲティング / ゲノム編集 / 蒸散 / 水利用効率 / 成長制御 |
研究成果の概要 |
気孔閉鎖を介したCO2吸収と水蒸散のバランス制御機構の解明をめざして、ゲノム編集による気孔閉鎖制御のキー因子であるSLAC1の構造改変を行った。その結果、ジーンターゲティングの手法により、イネの内在のSLAC1上の複数のCO2シグナル受信候補部位 (Y256/Y473) をピンポイントでアミノ酸置換する事に成功した。完成したSLAC1改変株SLAC1-Y256F_Y473Fを用いてガス交換測定による気孔応答を調べ、CO2応答が低下し、一方ABA応答は正常であることを確認した。このことはSLAC1の構造改変により、気孔のCO2応答を特異的にコントロールできることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気孔細胞内で働く因子の構造を直接かつ精密に改変することにより、これまで不明であったCO2吸収と水蒸散のバランス制御機構を詳細に調べることが可能となった。また、大気中CO2濃度が増加し続ける中、食糧増産の観点から高CO2環境における光合成の効率低下が問題となっているが、本研究の成果は、高CO2環境下においてもCO2を効率的に利用できる植物開発の可能性につながる。本研究で用いた、ゲノム編集やジーンターゲティングなどの内在遺伝子を直接改変する技術により、今後は主要な育種技術の一つとして重要度が増すと考えられ、本研究の成果はそのさきがけとして位置づけられる。
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