研究課題
基盤研究(C)
本研究では、円口類と軟骨魚類のカルシトニン(CT)を機能解析し、CTによる血中カルシウム濃度調節機構の進化の解明を目指している。円口類のヌタウナギからCTとその受容体候補の遺伝子を同定し、受容体候補がCTに応答することを明らかにした。またカルシウムの経口投与により血中カルシウム濃度の上昇を認めたが、血中CTに変化はなかった。一方、軟骨魚類では、アカエイの鰓後腺よりCTを単離した。カルシウムの経口投与による血中カルシウム濃度上昇に対して、血中CT濃度の上昇は認められなかった。一方、血中CT濃度は、生殖腺重量と正の相関を示すことから、軟骨魚類ではCTが生殖機能と結びついていることが示唆された。
脊椎動物では血中のカルシウム濃度が一定になるようにホルモンで調節されているが、この調節機構の起源や進化は不明である。本研究では、血中カルシウム濃度低下に関わる代表的なホルモンであるカルシトニン(CT)に焦点を当て、原始的な脊椎動物の円口類と軟骨魚類での役割を解析した結果、硬骨魚類よりも原始的な脊椎動物では、CTが血中カルシウム濃度調節以外の役割を持つことが明らかになった。特に軟骨魚類では、生殖機能との関わりが示された。今後、これらの動物におけるCT機能の解明とともに真の血中カルシウム調節ホルモンの同定が期待される。
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