研究課題/領域番号 |
18K06319
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
岩室 祥一 東邦大学, 理学部, 教授 (70221794)
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研究分担者 |
小林 哲也 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00195794)
菊山 榮 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 名誉教授 (20063638)
蓮沼 至 東邦大学, 理学部, 准教授 (40434261)
中野 真樹 信州大学, 医学部, 研究員 (20646195)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ヒストン / 抗菌作用 / 細胞障害性 / 全身性炎症反応症候群 / サドガエル / ヤクシマタゴガエル / オオハナサキガエル / 抗菌ペプチド / 細胞毒性 / 炎症性サイトカイン / 細胞膜透過ペプチド / NF-κB / NBD / ELEBA / エンドトキシン / 抗菌 / 細胞外ヒストン / 抗微生物作用 / 植物病原菌 / カイコ |
研究成果の概要 |
ヒストンは抗菌作用及び細胞障害性を有する。本研究ではヒストンH3分子が抗菌領域と細胞障害性領域をそれぞれ別個に有し、抗菌領域はエンドトキシンとの結合能並びに炎症性サイトカインの発現促進能を有することを明らかにした。また、ヒストンは生体への投与により全身性炎症反応症候群(SIRS)を引き起こすことから、カイコならびにスジエビにヒストンを注射した。その結果、いずれの動物種においてもSIRS様の症状を誘発でき、かつその作用はDNAの共投与により抑制できることを明らかにした。さらに、サドガエル、ヤクシマタゴガエル、オオハナサキガエルの皮膚より、抗菌作用を有する新規のペプチドを複数種類得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌感染による敗血症はSIRSの原因となるが、SIRSに至る反応の過程にはヒストンが深く関与している。細胞外ヒストンは直接抗菌作用を示すことに加え、細菌感染において好中球細胞外トラップの構成要素として体内でも抗菌的に作用する一方で、生体へのヒストンの投与は敗血症に見られるSIRSの症状を再現できる。本研究は、ヒストンの生体防御における二面性がその分子内の異なる領域に由来することを明らかにしたこと、高感度で簡便なエンドトキシンと抗菌物質の結合検出系を開発したことに学術的意義があり、その成果がSIRSの治療の有効な手立ての開発につながるヒントを十分に包含していることに社会的意義がある。
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