研究課題/領域番号 |
18K06334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 長崎大学 (2020) 名古屋大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
早坂 直人 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (80368290)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | SIK3 / PER2 / ケモカイン / オートファジー / 概日時計 / 睡眠 / 遺伝子ノックアウト / リン酸化酵素 / 代謝 / 共通制御 / リン酸化シグナル / ノックアウトマウス / リン酸化基質 / ウイルスベクター |
研究成果の概要 |
本研究は、リン酸化酵素(SIK3)による時計タンパク質(PER2)の分解機序同定、体内時計・睡眠・代謝制御におけるSIK3の下流の分子(基質)探索、概日時計がSIK3を介して睡眠や代謝を制御するとの仮説の検証を目的とした。 本研究の結果、SIK3によるPER2の分解には、オートファジー(自食作用)が関与することが示唆された。また、SIK3の新たな基質候補として見出した、特定のケモカインとその受容体の遺伝子欠損マウス双方で、活動リズム異常が観察されたため、SIK3による体内時計制御の一部がケモカインを介していること、さらにはSIK3はケモカインの制御を介して睡眠にも関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体内時計は生物の活動や生理現象を制御し、恒常性維持に重要な役割を果たすが、体内時計が行動や多様な生理現象を制御する共通のメカニズムの存在については、未解明であった。本研究では、進化の過程で下等動物から哺乳類まで保存されてきたSIK3というリン酸化酵素が、体内時計に関わる複数の新たに同定されたタンパク質の制御を介して恒常性の維持に重要な役割を果たしていることが示唆された。 本研究は、常に変動する環境の中で生体内の安定性を維持する仕組みである恒常性における体内時計の重要性をより明らかにし、恒常性維持機構の破綻ともいえる疾患の研究に体内時計という視点が不可欠であることを強く示唆するものであるといえる。
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