研究課題/領域番号 |
18K06363
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
吉田 真明 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 准教授 (50555498)
|
研究分担者 |
スティアマルガ デフィン 和歌山工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (50625259)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | バイオミネラリゼーション / プロテオーム / 分子進化 / 軟体動物 / 比較ゲノム / ゲノム解析 / 次世代シーケンス / トランスクリプトーム / 頭足類 |
研究成果の概要 |
タコブネ類(Argonauta)は、軟体動物がもつ外殻(貝殻)を失ったタコ類の1種であるが、腕からカルシ ウム結合タンパク質を分泌し、立派な貝殻を形成する。他の軟体動物が殻を分泌するのは背側にある貝殻腺であり、タコブネ類とは異所的であることから、タコブネ類が他の軟体動物とは異なる場所で貝殻形成能を再進化したことが明らかである。 タコブネ類の殻に含まれているタンパク質の分析から、他の軟体動物で知られている殻形成タンパク質が3種見つかり、殻をもたない祖先タコ類においても、貝殻マトリックスタンパク群がゲノム中に保存されており、場合によって遺伝子を使い分けることで殻の再進化が起こることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タコブネ類は、軟体動物がもつ貝殻を失ったタコ類の1種であるが、腕からカルシウム結合タンパク質を分泌し卵殻を形成する。一般に貝殻タンパク質は安価で軽く強靭な構造物のリソースとして、バイオミメティクス(生物模倣)に利用されている。タコブネ類の殻は薄く透けているが強靭で、生成速度が早い。体外にあって海水に接している腕から分泌されることもあり、生物材料として優れた性質をもつ。タコブネ類の殻形成機構とその貝殻マトリックスタンパクは、将来の生物性高耐久プラスチック材料の研究資源としての可能性を兼ね備えている。
|