研究課題/領域番号 |
18K06366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
武田 征士 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (90508053)
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研究分担者 |
末次 健司 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (70748839)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | サギソウ / MADS転写因子 / 鋸歯 / 訪花昆虫 / スズメガ / 唇弁 / TCP / 結実 / トランスクリプトーム / 花弁 / ラン / ポリネーター / 共進化 |
研究成果の概要 |
複雑な形態をもつサギソウ唇弁について、①遺伝子・細胞レベルの形態形成メカニズム(至近要因)と、②ポリネーターとの共進化という究極要因の観点から研究を進めた。①では、花器官で発現する遺伝子の網羅的解析から、唇弁で発現する転写因子群(MADS, TCP)を同定した。また、唇弁の鋸歯形成時には、初期の細胞分裂と後期の極性をもった細胞伸長が重要であることが分かった。②では、スズメガがホバリングしながら吸蜜を行うことや、鋸歯切除による結実や種子重量への影響が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サギソウは日本に自生する野生ランで、準絶滅危惧種に指定されている。3枚の花弁のうち「唇弁」と呼ばれる1枚は、鳥が飛んでいるような特徴的な形になる。本研究により、唇弁の形には地域差があり、DNAレベルでも少しずつ違いがあることが分かり、地域の自生種の保全が重要であることが示された。唇弁の複雑な形態は、訪花昆虫の「目印」になっており、その形態は唇弁で特異的に働く遺伝子(転写因子)によって行われることが分かった。本研究成果は、各地の自生地の特徴づけ、および特徴的な花弁形態を生みだす技術に応用可能である。
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