研究課題/領域番号 |
18K06374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 株式会社生命誌研究館 |
研究代表者 |
尾崎 克久 株式会社生命誌研究館, その他部局等, 研究員 (60396223)
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研究分担者 |
小寺 正明 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (90643669)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アゲハチョウ / クロアゲハ / ミヤマカラスアゲハ / 味覚受容体 / 産卵行動 / 食草選択 / 種分化 / 進化 / ゲノム解読 / 電気生理実験 / 産卵刺激物質 / RNAi / 味覚受容体遺伝子 / RNA-seq / 次世代型シークエンサー / 生物間相互作用 / 化学感覚 |
研究成果の概要 |
味覚受容体と産卵行動には密接な関係があることが知られている。クロアゲハとミヤマカラスアゲハのメス成虫前脚で働いている遺伝子を網羅的に調べた結果、この2種間でよく似ている味覚受容体遺伝子を発見した。2種が共通に認識する化合物としてフェラムリンが知られており、重要なフェラムリン受容体候補であると考えた。 味覚神経がどの化合物に応答するか調べる電気生理実験により、両種ともにフェラムリンに応答を示すことが確認できた。受容体候補遺伝子の働きを阻害し、フェラムリンに対する応答能が低下するか確認する実験を試みたが、飼育個体数を十分に確保することができなかったため結論を得るには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アゲハチョウの仲間は、食草を変更したことをきっかけに種の多様化が起きたと考えられている。食べられる植物の種類を増やす広食化ではなく、狭食性のまま食草を変更することで命を紡いできたのは、どのような仕組みに支えられていたのだろうか。我々は、元々食べていた食草を嫌いになるという変化が起きることが、食草転換の最初の一歩になったのではないかと考えた。 クロアゲハはミカン科キハダを嫌い、ミヤマカラスアゲハはキハダを好むが、どちらの種にとってもその原因物質はフェラムリンである。種の違いを生む原因となった遺伝子を解明しする事ができれば、昆虫と植物がどのように関わり合いながら「生きている」のかを理解できる。
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