研究課題/領域番号 |
18K06377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
福田 知子 三重大学, 高等教育デザイン・推進機構, 特任講師(教育担当) (10508633)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 系統解析 / 生物地理 / 染色体数 / 倍数体 / ハプロタイプ集団解析 / 遺伝構造 / 島嶼個体群 / 種分化 / 異数倍数性 / 遺伝的多様性 / 植物区系 / 遺伝子構造 / 生育環境 / 形態解析 / 葉緑体DNAハプロタイプ / 遺伝子交流 |
研究成果の概要 |
北東アジアにおけるユキノシタ科チシマイワブキ(Micranthes)属3種の集団形成過程を考察した。これらの種は核遺伝子の系統解析により大陸のM. nelsonianaのクレードと、複数種を含む大陸周縁部のクレードに大きく分かれ、後者はさらに5つの明瞭なクレードに分かれた。うち、東アジア区系に適応したM.fusca以外は、高山グループと島嶼グループの2系統を形成し、島嶼間や大陸-島嶼間で種を越えた遺伝子交流を行っていることが示唆された。本研究の結果、大陸周縁部のMicranthes属は独自の遺伝構成を持ち、この属の北東アジアでの遺伝的多様性に寄与していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
千島列島は周北極区系と東アジア区系が接する地域であり、この地域の集団は氷期・間氷期の気候変動による影響を受けて形成されたと考えられることから、その集団形成過程に関心が持たれる。しかし、サンプリングの難しさなどからこの地域に焦点を当てた研究はこれまでほとんど行われていなかった。本研究では、千島列島周辺での綿密なサンプリングに基づき、チシマイワブキ属3種の系統関係、遺伝構造を調べ、この地域で起こったと思われる遺伝子流動、交雑、倍数化などを推定した。この成果は北東アジアにおける系統地理的研究に新たな知見を加えた上で重要と考えられる。
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