研究課題/領域番号 |
18K06386
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
橋本 佳明 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 特任教授 (50254454)
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研究分担者 |
市岡 孝朗 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40252283)
遠藤 知二 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (60289030)
兵藤 不二夫 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (70435535)
山崎 健史 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 准教授 (90746786)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アリ擬態 / 生物多様性創出機構 / 多種共存機構 / 熱帯林 / 生物多様性 / 擬態 / 熱帯雨林 / アリ類 / アリグモ類 / 熱帯生態学 / 生物多様性創出 / ハエトリグモ類 / 種間関係 / 進化 / 行動生態 / 共進化 / アリグモ |
研究成果の概要 |
これまで,ハエトリグモ科アリグモ属の精緻なアリ擬態は捕食者への高い防衛効果のためとされてきた。本研究はアリグモ属のアリ擬態が獲物の捕獲能力を低下させ,植食に食性を転換させていること,アリグモ種が擬態モデルのアリ種の側に留まる習性を有し,アリ種がテリトリー内で独占している蜜腺などを餌源に利用している可能性,さらに, DNA系統解析によって,同じ擬態モデルのアリ種に対する種分化は異なる系統間で繰り返し起こっていることを明らかにした。これらのことから,アリグモ属のアリ擬態は,これまで知られていなかった擬態モデルと共存するための戦略であり,その種多様性を創出する機構になっていると考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
擬態は,これまで捕食者に対する防衛戦略として解明が行われてきた。本研究の学術的な意義は,アリグモ属のクモ類の正確なアリ擬態が,その食性を肉食から植食に転換させていることや,捕食者ではなく擬態モデルとの関係の中で進化してきたこと明らかにすることで,擬態研究に生物多様性創出や多種共存機構という新たな研究領域を開いた点にある。また,本研究成果は熱帯林で得られたものであり,その成果は,なぜ熱帯で高い生物多様性が創出され維持されているのかという生物学における主要な課題の解明や,熱帯林の生物多様性保全に貢献できるものである。
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