研究課題/領域番号 |
18K06397
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 公益財団法人山階鳥類研究所 |
研究代表者 |
山崎 剛史 公益財団法人山階鳥類研究所, 研究所, 研究員 (70390755)
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研究分担者 |
島田 将喜 帝京科学大学, 生命環境学部, 准教授 (10447922)
荻原 直道 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70324605)
小林 豊 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 教授 (70517169)
土岐田 昌和 東邦大学, 理学部, 准教授 (80422921)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 適応放散 / 種分化 / 数理モデル / シミュレーション / 幾何学的形態測定学 / 鳥類 / 海洋島 / 分散力 / 進化的制約 / 進化 |
研究成果の概要 |
本研究では、「なぜ鳥は海洋島で適応放散を起こすことができるのか?」、「海洋島で適応放散を起こす鳥と起こさない鳥はどう違うのか?」を調査した。第一の問いについては、海上分散力に富むはずの祖先種が、なぜ群島内の狭い海峡で遺伝的交流を断たれるのかが謎であったが、コンピュータシミュレーションにより、適応放散の起きる条件下では、自然選択が分散力の急激な減少をもたらす可能性を明らかにできた。第二の問いについては、鳥類が環境に適応する際に重要な役割を果たすくちばしの形態の進化可能性が適応放散が起きるか否かを決めるとの仮説があったが、カラス類を用いた3次元幾何学的形態測定学の研究は、この仮説を支持しなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人類の活動により、生物多様性の急激な喪失が続いている現代において、生物多様性についての理解の深化は急務である。海洋島の鳥の適応放散は、生物多様性の創出メカニズムを解明するための理想的な材料とみなされてきた。それは著しく多様な種を含む一方、観察がきわめて容易という特性を持つためである(海洋島の生態系はシンプルであり、そこに住む鳥は人間に対する警戒心を欠く)。本研究は、このように重要な題材について、「高い海上分散力を持つはずの鳥類がなぜ海洋島において多数の種に分化することができるのか」という、長年の謎を解決できた。
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