研究課題/領域番号 |
18K06398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
新倉 綾 国立感染症研究所, 安全管理研究センター, 主任研究官 (10392325)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Babesia / Babesia microti group / 次世代シークエンス / 全ゲノムシークエンス / 遺伝的多様性 / 全ゲノム解析 / ピロプラズマ |
研究成果の概要 |
ヒトに感染性がある、あるいは感染の可能性がある原虫のゲノム解析を行った。アピコンプレクサ門最小である、既報のB. microti RI株(6.5Mb)と、3系統のBabesia microti( Hobetsu、US、Kobe)、および姉妹種のB.rodhainiの染色体本数は一致したが、そのサイズは大きく異なり、13.5%の開きがあった(最小6.0Mb)。また、遺伝子予測により、極小イントロンが(19~25nt)ゲノム全体に散在していることや、系統間ではサイズ分布に違いがある事などもわかり、B.microti groupのゲノム多様性が初めて明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Babesia microtiは約6億年前に ピロプラズマ目(赤血球に感染し、ダニが媒介する寄生虫)の他の原虫よりも早く共通祖先から分化した。日本で分離された複数のB. microtiゲノム解析から、そのサイズが約6.0Mbとアピコンプレックス門最小であること、僅かな真核生物種でしか見つかっていない~25ntの極小イントロンがゲノム全体に散在していること、特有のミトコンドリア構造をもつこと、これらは系統間で多様であることなどが明らかとなった。さらに解析を進めることで、原虫が効率の良い代謝・増殖能力を獲得し、環境変化に柔軟に適応してきたプロセスを、ゲノム進化から解明できる可能性が見えてきた。
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