研究課題/領域番号 |
18K06413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
石井 博 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (90463885)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 寄生生物 / 宿主操作 / マルハナバチタマセンチュウ / マルハナバチ / 行動 / 群集 / マルハナバチタマセンチュ / 寄生虫 / 集団遺伝構造 / 移動分散抑制 / 水平感染 / 行動操作 / 外来種 / 間接種間相互作用 |
研究成果の概要 |
マルハナバチタマセンチュウとマルハナバチの関係を理解するため、感染女王の行動を追跡し、マルハナバチタマセンチュウの集団遺伝構造を解析した。その結果、以下のことが明らかになった。(1) マルハナバチタマセンチュウには複数の隠蔽種が存在する。(2)隠蔽種それぞれには、明確な寄主特異性は存在しない。(3) 宿主種間の感染は起きているが、その頻度は非常に低い。(4) 外来系統のタマセンチュウは日本に侵入していない。(5)タマセンチュウの感染によって宿主の移動分散が抑制されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究から、マルハナバチタマセンチュウには隠蔽種が存在すること、その隠蔽種には寄主特異性はないこと、マルハナバチ種間での感染の頻度は低く抑えられていること、外来系統のタマセンチュウは日本に侵入していないと思われることなどが示された。また、タマセンチュウが、宿主の移動分散を抑制していることを支持する結果を、初めて提示することができた。マルハナバチという、生態系のキーストーン種と呼べるほどに重要な送粉者の寄生虫であるにも関わらず、研究例が非常に少ないマルハナバチタマセンチュウの生態に、新たな知見を加えることができたと考えている。
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