研究課題/領域番号 |
18K06419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
坂井 陽一 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (70309946)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 魚類 / 産卵移動 / 繁殖生態 / 採餌生態 / 潜水観察 / 標本分析 / 繁殖システム / 社会関係 / 行動観察 / 魚類社会 / 産卵生態 / 産卵縄張り / 採餌縄張り / つがい関係 / 繁殖成功 / 社会構造 / 繁殖戦略 / リーフ魚類 |
研究成果の概要 |
サンゴ礁などのリーフ環境に生息する魚類には、産卵移動をみせるものが少なくない。しかし、その実態が明らかにされた例は乏しい。そこで、ハコフグ科クロハコフグ、ニザダイ科ニザダイ、チョウチョウウオ科フウライチョウチョウウオの3魚種に注目した生態調査を実施した。このうちクロハコフグでは、日中に浅場に分布するホヤ類を主に採餌し、夕刻に産卵に適した比較的水深のある沖合へ移動することが明らかとなった。オスが沖合に産卵なわばりを構え、訪問メスとペア産卵する複婚社会を有していた。これらの成果は、魚類生態学における新知見として学会発表を実施し、学術論文の発表を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産卵移動をみせる魚類の繁殖の実態や、産卵移動を行う生態学的背景を理解することは、魚類の再生産環境を保全するための基盤となる。産卵移動習性を有する魚類が産卵場において偶発的に一網打尽に漁獲される事例がある。スケールの大きな移動習性を有する魚類の再生産活動を維持し、守るために、産卵移動習性の実態を正しく理解することは重要である。個体レベルの野外観察データから、産卵移動、繁殖行動、産卵時間帯以外の行動のパターンを明らかにしたクロハコフグの研究成果は、産卵移動魚類のフィールド観察研究の可能性を提示するものである。
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