研究課題/領域番号 |
18K06441
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
安河内 彦輝 三重大学, 地域イノベーション推進機構, 助教 (60624525)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 高地適応 / EGLN1 / 低圧低酸素 / 自然選択 / ボリビア / アンデス / 全ゲノムシーケンス / アンデス高地集団 / 遺伝的多型 / 生理的多型 |
研究成果の概要 |
本研究では、ボリビア集団の高地適応に寄与する遺伝要因を探索した。同集団99名を対象に4座位のEGLN1ハプロタイプを推定し、その頻度とヘモグロビン(Hb)濃度との間に正の相関関係を見出した。また、TGCGモチーフを持つハプロタイプの頻度が、南米高地集団で急増したことが示唆された。次に、ボリビア高地集団25名の全ゲノム塩基配列とデータベースのその他民族集団342個体の全ゲノム配列データを用いて、正の自然選択の痕跡を探索した。その結果、7座位のゲノム領域を同定した。転写因子やヒストン修飾の作用をデータベースで推定した結果、TGFA遺伝子の転写調節がボリビア集団の高地適応に寄与する可能性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、循環系機能の調節に関係する遺伝子群が、アンデス南米集団の高地適応に寄与してきた可能性が示された。今まで未解明であった南米高地集団の高地適応に関する分子機序の一端を明らかにした点で、この研究成果は学術的意義があるといえる。また、高いHb濃度に関する遺伝要因を明らかにすることは、赤血球増多症などの慢性高山病に対する創薬標的遺伝子同定の一助となる。したがって、本研究成果は循環系疾患等の治療にも貢献し得る点で、社会的意義があるといえる。
|