研究課題/領域番号 |
18K06445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
藤田 祐樹 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 研究主幹 (50804126)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 沖縄島 / 旧石器人 / 渡来 / 化石シカ / 絶滅 / 淡水資源 / 持続的利用 / 旧石器時代 / 更新世 / サキタリ洞遺跡 / 絶滅シカ化石 / ヒト渡来時期 / 人類学 / 動物考古学 / 島嶼環境 / 適応 / 文化 / 貝器 / 沖縄 / 動物化石 / 資源利用 / 人類史 / 人骨 / 動物遺骸 / 考古学 |
研究成果の概要 |
旧石器時代人骨や動物遺骸の発見例が多い琉球列島において、その最初期の人類史を明らかにすることを目的として、沖縄島南部のサキタリ洞遺跡の発掘調査を行った。その結果、ヒトの痕跡が少なくとも3万年前まで確認でき、さらに遡る可能性があると判明した。また、食糧として水産資源(特に淡水カニ)の利用がこの遺跡では続けられ、化石シカは3万年前より古い地層にしか確認できなかった。従来、化石シカは2万年前に絶滅すると考えられていたが、3万年前までには絶滅していた可能性があり、3万5千~3万年前に沖縄島に渡来した人類が影響を及ぼした可能性も考える必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
亜熱帯島嶼の琉球列島の最初期の人類史を探る目的で、沖縄島南部のサキタリ洞遺跡を発掘した。その結果、人類の痕跡は3万前までは確実に遡り、また、化石シカ類は3万年前までに絶滅し、以後、人類は1万3千年前ごろまで淡水性のカニやカワニナを食資源として利用し続けていた。この結果から、従来の化石シカ絶滅は2万年前という見解に反し、3万5千~3万年前に渡来した人類が化石シカの絶滅に関与した可能性が示唆され、また、陸上資源が限られていても淡水、海水資源を利用すれば持続的生活が可能であることも明らかになった。
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