研究課題/領域番号 |
18K06455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 (2020-2021) 九州共立大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
大下 和茂 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (10615826)
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研究分担者 |
福田 博也 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (90294256)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ライトタッチ効果 / 歩行 / 姿勢動揺 / 筋活動 / 袴 / キルト / トレーニングウェア / 衣類 / 歩行能力 / 学習効果 / インターナルフォーカス / 肘屈曲運動 / 歩幅 / 触覚 / 二点弁別閾 / 姿勢制御 / 動作学習 |
研究成果の概要 |
立位時に軽い力で何かに触れることで姿勢制御が向上する.これは“ライトタッチ効果”と呼ばれ,触覚により身体部位の位置認識などが高まると考えられている.本研究はこの効果を応用し,衣類からの触覚情報を用いた生活動作向上について検討した.その結果,腰に布を巻き下肢を覆うと歩行能力向上が認められ,布と身体に空間があり,動作に伴い布が接触する形状の衣類で,身体部位認識などが高まる可能性を示している.さらに,このような衣類を着用して動作を繰返し練習すると動作学習にも効果的であった.以上から,袴やキルトのような形状の衣類は,身体と布が常に接触するズボン状の衣類より,動作改善に効果的であることを示唆している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
衣類の役割は環境気候への適応,身体防護,生活活動適応(着心地やデザイン)や制服として統一するなど社会的側面を有する.近年,人間工学の発展や新繊維の開発に伴い機能的側面も持つようになり,圧力や張力などを活用し,身体機能向上を図る衣類も多い.しかし,これらの機能に頼り過ぎることで,ヒトの本来持つ機能がかえって低下することも考えられる.一方,触覚に目を向けると,鳶職人が着用する裾の広い鳶服は,空間や空気の流れを感知でき,足元周りの認識が高まると言われている.そのため,衣類からの触覚情報を活かすことで,ヒトの本来持つ運動機能などの能力を引き出す一手段になり得ることを本研究結果は示唆している.
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