研究課題/領域番号 |
18K06460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
岩倉 百合子 新潟大学, 脳研究所, 助教 (40452081)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 上皮成長因子 / 抑制性神経細胞 / ペリニューロナルネット / コンドロイチン硫酸プロテオグリカン / GABA神経細胞 / EGF / 大脳皮質 / 大脳皮質聴覚野 / 統合失調症 / GABA神経 / 脳由来神経栄養因子 |
研究成果の概要 |
上皮成長因子(EGF)は古典的な栄養因子であり、その受容体と共に脳でも広く発現する。我々はEGFが大脳皮質の抑制性神経細胞(PV陽性神経細胞)の発達や機能を抑制することを明らかにしてきた。PV陽性神経細胞は発達に伴い特徴的な細胞外構造(ペリニューロナルネット、PNN)を形成する。本研究では、EGFのPV陽性神経細胞に対する発達・機能抑制効果の一因として、EGFシグナルによるPNN形成調節の可能性を検討した。その結果、発達期の過剰なEGFシグナルは、蛋白分解酵素(MMP)活性を亢進することでPNNの主要な構成要素であるCSPGの切断を促し、正常なPNN構築を阻害することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発達期の抑制性神経細胞の異常は、発達障害や精神疾患の一因となる可能性が議論されている。例えば統合失調症患者の死後脳では、PNNs構造の変化が報告されている。自閉症の発症や病態にもPNNsや細胞外マトリクス調節因子との関連が示唆される。これらの疾患は、発症機序や病態、分子マーカーなど未解明の点が多い。PNNのような細胞外環境とEGFのような栄養因子シグナルの関連性が明らかになることで、このような複雑な疾患の研究に新たな展開をもたらす一端となると考える。
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