研究課題/領域番号 |
18K06469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
島崎 琢也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (00324749)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 神経前駆細胞 / 神経新生 / p38 / 老化 / 増殖 / 成体脳 / 成体神経幹細胞 / p38 MAP-Kinase |
研究成果の概要 |
哺乳類成体脳における神経新生は加齢とともに低下する。我々はp38 MAPキナーゼの加齢に伴う神経幹/前駆細胞(NSPCs)における発現低下が、その低下の大きな要因であることを発見した。NSPCsにおけるp38ファミリーの主アイソザイムであるp38alphaを欠損させると、幹細胞ではなく、前駆細胞(NPCs)の増殖が特異的に低下した一方、老化したNSPCsに強制発現させると、低下したNPCsの増殖と神経新生が回復した。また、p38はWntシグナルのアンタゴニストの発現抑制に必要であることも発見し、これらの遺伝子のノックダウンを老化マウスNSPCsで行うとNPCsの増殖が促進された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、成体脳における神経新生能の低下に関しては未解明な部分が多かった。p38 MAP-kinaseが成体脳神経新生に必要であり、加齢によるその発現低下が加齢に伴う神経新生能の低下の大きな要因であるという発見は、他の細胞増殖制御因子との関係を含めた成体NSPCsの老化機構の全容解明へ向けた突破口になるものである。さらに、p38の発現およびWntシグナルを制御することによる、老化によって可塑性が低下した脳の、NSPCsの動員による神経再生への期待を高める成果であるとも考えている。
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