研究課題/領域番号 |
18K06486
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
遠藤 光晴 神戸大学, 医学研究科, 講師 (90436444)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Ror2 / アストロサイト / グリア細胞 / 脳損傷 / 神経炎症 / 酸化ストレス / Nrf2 / グリオーマ / 組織リモデリング / 神経保護 / 神経傷害 / 炎症 / 損傷 / 組織修復 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、損傷脳内の反応性アストロサイトにおいて発現誘導される受容体型チロシンキナーゼRor2の発現誘導機構と役割について解析を行った。本研究によりRor2の転写誘導におけるE2F1の関与が明らかになった。また、Ror2が転写因子Nrf2の核内蓄積を促進し、酸化ストレス耐性能を促進する働きをもつことを明らかにした。反応性アストロサイトにおけるRor2の発現誘導は損傷修復の促進において重要な役割をもつが、その制御破綻による恒常的なRor2の発現上昇はアストロサイトーマの悪性化に寄与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は脳の損傷修復機構を分子・細胞レベルで明らかにしたものである。本研究により損傷脳内の反応性アストロサイトが出血等により生じる酸化ストレスの存在下でも生存し、神経保護に働く分子機構が明らかになった。また、アストロサイト由来のがん細胞であるアストロサイトーマはこの仕組みを利用して悪性化していることが示唆された。今後、Ror2の発現誘導機構を標的としてこれを人為的に操作する方法を検討することにより、脳の損傷修復の促進や悪性腫瘍の抑制に働く新規治療法の開発に繋がることが期待される。
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